ContaboでVPSの契約をする

海外系の格安VPSを借りるお話。

今回の記事は契約の流れがメインで、いろんなサーバーを比べた記事はまた別で用意しようと思う。

初回の本人確認をメールの返信で行うっていうプロセスに不安はあるけど、それ以外はちゃんと使えるから使い続ける分には悪くなさそう。
この記事を最後まで見て何か不安に思うようだったら国内系とかもっとちゃんとしたところから借りるほうが多分幸せ。

目次

Contaboとは

Contaboはドイツのホスティング業者。
低価格で高パフォーマンスなサービスを受けることができる。

サーバーの場所

Contaboでは以下の8か所でサーバーを契約することができる。

  • EU:ドイツ
  • イギリス
  • アメリカ (西部):ニューヨーク
  • アメリカ (中部):セントルイス
  • アメリカ (東部):シアトル
  • シンガポール
  • 日本:東京
  • オーストラリア:シドニー

最新の情報と、各地域で提供されるサービスについてはこちらを確認してください。

プラン

2024/03/18現在、Contaboには以下のプランがある。
日本サーバーでのそれぞれのプランと値段は以下の通り。

プランvCPUメモリストレージ (選択)ネットワーク価格
CLOUD VPS 14コア6GB100GB NVMe
400GB SSD
10TB
200Mbps
USD 7.75
CLOUD VPS 26コア16GB200GB NVMe
400GB SSD
10TB
400Mbps
USD 18.5
CLOUD VPS 38コア24GB300GB NVMe
1.2TB SSD
10TB
600Mbps
USD 26.1
CLOUD VPS 412コア48GB400GB NVMe
1.6TB SSD
10TB
1Gbps
USD 48.75
CLOUD VPS 516コア64GB500GB NVMe
2TB SSD
10TB
1Gbps
USD 61.75
CLOUD VPS 624コア120GB600GB NVMe
2.4TB SSD
10TB
1Gbps
USD 113.2
各プランの概要
プラン1か月3か月6か月12か月
CLOUD VPS 1USD 7.5USD 5.6USD 3.75USD 0
それ以外USD 11.1USD 8.4USD 5.55USD 0
初期費用


契約の際は、初期費用が発生する。この初期費用は契約する期間に応じて割引が入る。
ストレージはNVMeとSSDのどちらかを選択することができるほか、ストレージを拡張するオプションがある。ただし、拡張できる容量はプラン毎にあらかじめ決まっており任意の容量にできるものではない。

キャンペーン時には初期費用が無料になったり、ストレージ拡張のオプションが無料になったりすることもある。

サーバーの場所によって月額に追加の費用が発生する。表の値段は日本サーバーの値段だから本来はもう少し安い。
月の帯域幅は日本とシドニーが10TBと少ない。(他の場所は32TB)

Contaboでは通信量と速度をパッケージとして提供している。10日間連続して通信速度をフルで使った場合パッケージに含まれる通信量の応じた速度制限がかかる。

パッケージの通信量速度制限時の通信速度
10TB100Mbps
32TB100Mbps
81TB250Mbps
162TB500Mbps
243TB750Mbps
324TB1Gbps


ただし、パッケージを自由に選べるのはVDSの契約時でVPSの場合は固定かつ32TBもしくは10TBのパッケージになるため、全プラン、地域共通で速度制限時は100Mbpsになる。

おすすめの場所

以上の情報からサーバーを選ぶ時のおすすめは次の4つ。
日本からアクセスを行う想定でレイテンシは執筆時にホームページで表示されていた値。

日本:東京
  • レイテンシ (9ms)
  • 初期費用が高い
  • 通信帯域 10TB/月
EU:ドイツ
  • 初期費用無し
  • 通信帯域 32TB/月
  • レイテンシ (表示なし)
アメリカ (東部):シアトル
  • 初期費用が安い
  • 通信帯域 32TB/月
  • レイテンシ (102ms)
シンガポール
  • 初期費用が安い
  • 通信帯域 32TB/月
  • レイテンシ (124ms)

予算と通信量に不安がないなら日本。
一番安いのがいいならEU。
アメリカ(東部)とシンガポールはレイテンシ次第だけど、初期費用はアメリカ(東部)のほうが安い。

VPSを契約する

プラン毎にオプションの内容や値段が異なるものもある。
使用している画像はすべてCLOUD VPS 1を選択した場合のものになっている。

STEP

サイトにアクセスする

このリンクからアクセスする

ContaboのVPSのメインメニュー
STEP

プランを選ぶ

任意のプランのSelectボタンを押して次に進む

VPSのプラン選択画面
STEP

契約期間を選ぶ

「1か月、3か月、6か月、12か月」の中から選ぶ
契約期間の長さに応じて初期費用に割引が入る

契約期間の選択画面
STEP

サーバーの場所を選ぶ

8か所の中から選ぶ
地域、選んだプランにより追加でかかる月額は異なる(画像はCLOUD VPS 1のもの)

サーバー設置場所の選択画面
STEP

ストレージを選ぶ

SSDまたはNVMeから選ぶことができる。
容量の指定はあるが、追加の月額を支払うことでストレージを拡張するオプションもある。
プランに応じて選ぶことのできるストレージ容量は異なる。

ストレージの選択画面
STEP

イメージを選ぶ

イメージには有料のものと無料のものがある。

  • Ubuntu (20.04 , 22.04)
  • Debian (11 , 12)
  • Cent OS 7
  • AlmaLinux (8 , 9)
  • Rocky Linux 9
  • Windows Server Datacenter (2016 , 2019 , 2022)
  • cPanel
  • Plesk
  • Custom Image
サーバーイメージの選択画面
STEP

rootパスワードの設定

rootアカウントのパスワードの設定。
sshでログインするときなどに使用する。
8~30文字の英数字を使用することができ、記号は使用できない。

rootパスワードの設定画面
STEP

オブジェクトストレージを選ぶ

オブジェクトストレージを同時に契約することができる。
ヨーロッパ、アメリカ、アジア(シンガポール)の中から選んだサーバーに近い場所が自動的に選ばれる。
「250GB、500GB、750GB、1TB」の4種類があり、VPSのプランによらず追加で発生する月額は同一になっている。

オブジェクトストレージオプションの設定画面
STEP

ネットワークのオプションを選ぶ

ネットワーク関連のオプションを選ぶ

各項目の説明
Private Networking

「Private Networking Enabled」を選び、追加の月額を支払うことでContaboのプライベートネットワークを有効化してある他のVPS・VDSと通信できるようになる。また、プライベートネットワーク内の通信には制限がかからない。

Bandwidth

通信量、速度のパッケージの選択。
VPSの場合、以下の表に従ってサーバーの場所によって通信量が、VPSのプランによって通信速度が決められる。

通信量・速度の決まり方
サーバーの場所通信量
日本、シドニー10TB/月
それ以外32TB/月
通信量の決まり方
IPv4

割り当てられるIPv4アドレスの数を増やすことができる。
無料で1アドレスがついてくる他に、もう1つアドレスを付与することができる。
追加で発生する月額はプランによらず全て同じ。

ネットワークオプションの設定画面
STEP

アドオンを選ぶ

各項目の説明
Backup Space

オブジェクトストレージとは別のバックアップ用のスペースを追加することができる。
サーバーとバックアップストレージ間の通信は内部ネットワーク経由のFTPまたはSFTPで行われ、ファイル数やサイズの制限なく無制限に通信を行うことができる。
「100GB、500GB、1TB、2TB」から選ぶことができ、VPSのプランによらず追加で発生する月額は同一になっている。

Server Management

「Managed」を選んで追加の月額を支払うことでサーバー管理に関するサポートを受けることができるようになる。
VPSのプランによらず発生する料金は同一で月2時間のテクニカルサポートが含まれている。
自分で管理する必要があるが「Unmanaged」を選ぶことで追加料金は発生しない。

Monitoring

「Full Monitoring」を選んで追加の月額を支払うことで、サーバーのアラートを設定し、メールやテキストメッセージで通知を送ることができるようになる。
VPSのプランによらず発生する料金は同一で月50件のテキストメッセージが含まれる。

SSL

12か月間有効なSSL証明書を発行してもらうことができる。
ここで発生する料金は初回のみ支払いが必要で、有効期限が切れたら再度更新する必要がある。
VPSのプランによらず発生する料金は同一で、「SSL certificate」は指定したドメインのみで使用できるSSL証明書、「SSL certificate (wildcard)」は指定したドメインのサブドメインでも使用することができるSSL証明書になっている。
「None」を選ぶことでSSL証明書なしで契約することができる。

Let’s Encryptという無料で発行できるSSL証明書もある。
ワイルドカード証明書も取得できる。
有効期限は90日間となっているが自動更新の設定を行うこともできる。

サーバーアドオンの選択画面
STEP

サーバーの数を決める

契約するサーバーの数を選び、選んだオプションに誤りがないかをよく確認したうえでNextボタンを押す

VPS注文数の設定画面
STEP

ログイン・アカウントの作成

Contaboのアカウントを持っている場合は「I’m a Contabo Customer」のタブを選択して、メールアドレスとパスワードを使用してログインする

アカウントを持っていない場合は以下のようにアカウントを作成する

アカウントの作成

アカウントのタイプを「個人」もしくは「ビジネス」から選択する。

アカウント作成時のオプション画面

以下のようにアカウントの情報を入力する。
以下は個人アカウントの場合の入力例。

Saluation

敬称の設定。
男性なら「Mr」、女性なら「Ms」、不要なら「Not Specified」。
だけど、どこで使われてるのかはよくわからない

First Name, Last Name

名前の設定。
姓名の前後は多分どっちでも大丈夫だとおもう。
筆者は一応「名前→苗字」の順で入力してある。

Address, City, Postcode

事業所または代表者の住所の設定。
日本の住所の場合「君に届け!」という日本語で入力した住所を英語表記にするサイトなどを使うと入力が簡単。

Address → 「Address Line」の欄の内容を入力
City → 「City」と「State」の欄の内容を「City, State」の順に入力
Postcode → 「ZIP」の欄の内容を入力

Country

居住国をリストから選ぶ。

Telephone

電話番号の設定。
日本の電話番号の場合、「+81」を先頭につけて電話番号の最初の0を省略して入力する。


090-□□□□-△△△△ → +81 90-□□□□-△△△△△
03-□□□□-△△△△ → +81 3-□□□□-△△△△△

アカウント情報の入力画面
Email

アカウントで使用するメールアドレスの設定。
確認として「Confirm Email」の欄にもう一度同じメールアドレスを入力する。

Contaboからのニュースレターが欲しい場合は「Yes, I would like to subscribe to the Contabo Newsletter.」にチェックを入れる。

アカウントのメールアドレス入力画面

入力した内容に誤りがないかよく確認してからNextボタンを押す

STEP

支払方法の設定

支払方法には「Automatic Payments」と「Manual Payments」がある。

Automatic Paymentsは自動更新を行う支払い方で更新が必要になったタイミングで自動的に支払いが行われる。この支払方法ではPayPalを使用するかカード番号を自分で入力するか選ぶことができる。

Manual Paymentsは更新時に手動で支払いを行う支払方法。この支払方法ではPayPalを使用する必要がある。

支払方法が決まったら、「Order Summary」の項目を見て注文内容と支払金額に誤りがないかをよく確認してからNextボタンを押して支払いを行う

STEP

注文内容の確認

既存のアカウントでログインした場合などは「Review your order」ページが表示される。
このページが表示された場合は注文内容、支払内容に誤りがないかをよく確認したうえでOrder & Payボタンを押す。

STEP

メールの確認

注文完了後以下のようなメールがアカウントのメールアドレスに届いているはずです。
このメールには「Customer-ID、処理状況を確認するリンク、契約内容など」が書いてあります。

注文完了メール
注文完了メールの例

また、契約の際にアカウントを作成した場合はアカウントのパスワードが記入された以下のようなメールも同時に届いていると思います。
メール記載のリンクからログインした後は、メールにもある通りにパスワードの変更や2段階認証の設定などをしてください。

アカウントのログイン情報に関するメール
アカウントのログイン情報に関するメールの例
STEP

本人確認の実施

初めてアカウントを作成して注文を行った場合などには本人確認を行う必要があり、以下のようなメールが届きます。

本人確認に関するメール
本人確認に関するメールの例

注文が完了した時点で支払いは行われているのですが、このようなメールが届いている場合本人確認が完了するまでサーバーが準備されないのでなるべく早く必要な情報を送るようにしてください。
必要な情報は次の通りです。

名前、住所、電話番号

メール内にフォーマットがあるのでそれに従ってアカウントを作成した時と同じように情報の入力を行ってください

パスポート、運転免許証、個人番号カード(マイナンバーカード) いずれか1点

これらのうちいずれかの写真を送る必要があります。
本人確認に必要なため、住所と名前が確認できれば良いと思いますが、免許証は住所変更をした場合裏面に記載が追加されるためそのような場合は両面送るのがいいかもしれません。

携帯電話、電気、その他公共料金などの領収書 いずれか1点

名前と住所が記載されている必要があります。
Web上で閲覧できる請求書をダウンオードした場合画像のほかにPDFファイルなどの場合もありますが、PDFファイルでも問題なく本人確認を行うことができました。

これらの情報を揃えたら先ほどの本人確認を依頼してきたメールに返信する形で必要な情報、ファイルを送信してください。

本人確認が完了すると以下のようなメールが届き、サーバーの準備が開始されます。

本人確認完了メール
本人確認完了メールの例
STEP

サーバー準備完了

サーバーの準備が完了すると以下のようなメールが届きます

サーバー情報に関するメール
サーバー情報に関するメールの例

このメールにはサーバーのログイン情報などが記載されています。

このメールを受け取った時点でサーバーは既に使えるようになっているのでターミナル等から接続をおこなってください

実際に契約した際の流れ

これは私が実際にContaboでVPSを契約した際にかかった時間です。
どのくらいの時間がかかるかの参考にしてください。

2024-03-14 15:26

VPSの契約、新規アカウントの作成
メールの受け取り

2024-03-14 15:36

本人確認情報の送信

2024-03-15 0:24

本人確認完了のメールを受け取る

2024-03-15 0:31

サーバーの情報に関するメールを受け取る

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする


目次